マスターシェフ修了後、「裏マスターシェフ」への参加を打診されたカリム。聞けば、マスターシェフ修了者に参加資格の与えられるより実践的かつ高度なプログラムで、前回修了者のリドル、シルバーも参加していたという。身につけた調理技術をさらに高められるとあって、カリムは深く考えることもなく諸手をあげて参加を希望した。

調理室へと向かう道すがらプログラムの説明を受けたカリム。通常プログラムと異なり、裏マスターシェフでは与えられたテーマに沿って自分の持てる力をフル活用して創作料理を作るという。

いまや着慣れた気もする調理服に身を包み調理服に立ったカリムが今回のテーマを尋ねると、帰ってきた答えは「ザーメン」。そんなのおかしい、と困惑気味に口を開こうとしたカリムであるが、目の前に差し出されたスマホの画面を見るとそんな違和感は雲散霧消し、裏マスターシェフのテーマに「ザーメン」は大定番だと理解する。

カリムは早速食材調達を開始する。まずは自分のザーメンを絞り味わってみる。そして、調理室に設置された、シルバー型ザーメン保管庫、リドル型ザーメン保管庫からもザーメンを絞り、ブレンドすることを決めた。


裏マスターシェフ、それは自分の全てを賭けて自分自身を調理することが求められる。その掟の通り、カリムの料理もまた、彼の全てが込められていた。

・Aルート
審査員の目の前に差し出された一皿、それは鮮やかな色のゼリーにザーメンがたっぷりかけられた「人格排泄ゼリー」。小さなスプーンの横には在りし日のカリムの写真が小さく置かれている。

・Bルート
配膳台に乗せられて運ばれてきたのは、下半身を丸出しにしたカリム本人であった。彼は目の前で料理を盛り付けるという。カリムはガニ股になると自身の腹に力を入れる。すると彼の人格がゼリーとなって器へととぐろを巻いていく。ぴゅっぴゅとザーメンを振りかけながら出来上がった彼のザーメンゼリーには、前回参加者のザーメンが調味料として添えられていた。

・Cルート
そのほか尊厳剥奪人生終了カリム料理(ザーメンつき)


裏マスターシェフの記録を残すアルバムに、一枚の写真が加わる。シルバー、リドルの無様な姿も収められたそのアルバムに、疑うことを知らない愚かな寮長の人生を全て込めた料理の写真が貼り付けられ、そして今回のプログラムは終了した。

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香月
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貧困な発想力を補いつつマンネリ打破したいのとモチベアップのために、ネタを恵んでいただけると助かります。 ※リクエスト…