アンソロの「ラリさんにラリってる」が面白かったです！
どれもラリさんだけど印象が違って、ラリさんの不安定な性格が組み合わせの違いで浮き彫りになる面白い試みでした。

個人的に面白かったのは、
モブ×ラリさんの「夢にも見ない」→凡庸で善良な男が酒の勢いでラリさんに食われちゃっていっとき同行したけど、途中で盗賊の襲撃を受けて死んでしまう話。
生き残ったラリさんはモブ男を弔いもせず遺品を漁ってさっさと忘れてしまうんですが、家族への仕送りはギルドに匿名で配達依頼出したことがエピローグで依頼を受けた青年くんと騎士さんの会話で匂わされるんですね。
本編の青年くんや天使くんも一歩違ったらこうなってたのかなと思わせる秀作でした。

天使くんとの「堕天日記」→天使くんとラリさんの毎晩の様子を天使くんの喘いでる顔だけで表現した逸品で（作者さんは天使くんの顔がいっぱい描けて満足ですとコメントしてました）、天使くんのラリさんへの感情が徐々に変化してるのが見て取れてエロかったです（笑）
このふたりの関係を語る上でエロは欠かせませんね。ラリさんが終始塩対応だったのが受けました。

一番エロかったのはシリアスの「陽だまりに炙られる」→青年くんに化けた魔物にラリさんが犯される話だったのですが、対騎士さんラブラブエッチモードを真似してラリさんを犯すことで、ラリさんの抱える青年くんと騎士さんへの嫉妬心を晒されるのがスケベでした。
最終的に王子に化けてラリさんの逆鱗に触れたとこで駆けつけた騎士さんに倒されて「亡き王子を侮辱した魔物をこの手で討つこともできなかった」と更に劣等感を刺激されててたいへん美味でした。

炎上してた「黒焦げの百合」も個人的には…ハイ。まさかの騎士時代ラリさん先天性女体化。
副団長は男のままで、どう見ても恋情を抱いているのに認めたがらず輪姦されてるラリさんに顔射するのが精一杯の情けなさが…ハイ。
姫になった王子が結婚の約束をして大臣を油断させ、原作では首になっての対面だったシーンで大臣を刺殺してラリさんに「私は君が思うような聖女ではないよ」と言い放つのも…姫なら利用価値あるから生かしておきそうだし納得の改変かなぁと。作者さんは「私はラリさんを描きましたよ？」とガンギマリだったので余計な心配ですが。

現パロや暗黒騎士さんとのギャグもあって楽しいアンソロでした。(^_-)-☆