「きこえていますか」を読み終えた時、感動で心を鷲掴みにされました…！！夜鷹の中にある根源的な「存在の承認」への渇望と、それを満たす温かい司の「受容」の力が繊細に描かれていてとても美しかったです。
一種の自己否定とも言える孤独な生き方をする夜鷹。そんな彼の名前を司が意図的に呼びかけることで、存在そのものを認め、受け入れる。「貴方は夜鷹純だ」というたった一言が、彼の存在価値を確かなものにする瞬間の美しさに心を奪われました。
また、「あなた」という呼びかけが「神さま」から「司」へとすり替わる描写には、長い間抽象的な「運命」や「神」にしか縋れなかった夜鷹が、初めて実在する人間の温もりに救いを見出す—その心の変容が、静かな筆致で丁寧に描かれているなと思いました。

あまりにも素敵な作品で、読み終えた後、携帯を胸に当て抱きしめていました。笑
しをにさんの解釈が好きだし、感性が好きだし、文体が好きです。本当に、素敵な作品を書いてくださってありがとうございます…！！