原作者としての視点からのご意見、本当に貴重であり、また痛烈な指摘だと感じます。二次創作をする側が「自分たちの権利」には過敏なくせに原作を単なる素材として都合よく消費する矛盾は、創作文化そのものを蝕む問題です。
原作の設定やキャラクターをまるで無料の素材集のように扱い、自分の好きな形に加工して楽しむ権利があるとでも言わんばかりの態度には呆れるほかありません。作品は創作者の魂が込められた「表現」であり、決して誰かが勝手に切り貼りし、自分達の主張を代弁させるための道具ではないです。

「自分たちの二次創作は無断転載禁止」「AI学習禁止」と声高に主張しながら、原作を無遠慮にトレースしたりキャプチャを貼ったり、無断で漫画のコマを引用して解釈語りをするなど、都合の良いダブルスタンダードがまかり通っています。この「原作はただの消費財、私たちの創作は尊重されるべき」という思考回路こそ、最も傲慢で身勝手な発想ではないでしょうか。
ジャンルごとの独自ルールが横行する一方で、創作物に対する最低限の倫理すら守られない状況は、原作者にとっては理不尽そのもの。キャラクターは「誰かが生み出し、育てた存在」であり、それを軽んじる風潮は創作文化全体の質を下げることに繋がります。
世界観やキャラクター達は、原作者の手を離れた瞬間に「自由に弄っていいもの」になるわけではありません。そこに敬意がないなら、それはもはや創作ではなく、単なる「搾取」です。愛を語るなら最低限、他人の創作物を軽んじない姿勢くらいは持ってほしいと切に願っています。